弓道の引き分けを上達させる3つのコツとは?

おすすめの弓道・アーチェリー教材

【@「引き分け」という言葉に引っ張られない】

弓道の引き分けを上達させる3つのコツ

引き分けを苦手とする初心者は、意外と「引き分け」という言葉に引っ張られているような気がします。

 

というのも、「引き分け」と聞いて本当に「引っ張って分けようとしている」方が多いからです。

 

弓道における引き分けは、引くというよりも実際には

  • 「押し開く」という感覚

が近いです。

 

妻手で弦を引っ張って引き分けようとするミスは初心者にありがちですが、この誤った感覚を捨てない限り引き分けは上達しません。

 

妻でだけで無理やり引くのではなく、弓手で押し・妻手で引く…この動作を同時に行うことで「押し開く」というイメージを作りましょう。

 

最初のうちは片腕ばかりに力が入ってしまうかもしれませんが、両手で押し開く動作に慣れれば、今までよりも遥かに楽に引き分けが行えるようになるはずです。

 

 

【A矢束を最大限にとる】

 

一度でも「引き分けが小さい」と注意されたことのある方は、矢束を大きくとるように工夫してみましょう。

 

そもそも引き分けが下手な初心者の多くが、矢束を最大限にとれていない傾向にあるためです。

 

引き分けが小さいと、両肩の関節が上向きに上がりやすくなってしまいます。

 

打起しで体から高く上げるまでは良いのですが、その際に肩まで一緒に上がってしまわないよう注意する必要があります。

 

こうした問題は、大三を大きくとることで改善される場合もあります。

 

それから

  • 肩甲骨は寄せ、胸を張るイメージで押し開けば矢束を大きくとることができる

ようになるでしょう。

 

具体的な大三での肩の使い方と注意点はこちらをご覧ください。

 

 

 

 

【Bナナメ上に向かって押す】

 

全日本弓道連盟から発行されている弓道教本には、引き分けに関して「左拳と右肘を足踏み方向に押す」との解説が載せられています。

 

実際そのように指導を行っているところも多いため、そう意識して引き分けを行っている方も多いでしょう。

 

しかし注意すべきは、この解説があくまで「方向」を指示したもので、決して「力を入れる向き」ではないという点です。

 

弓道教本のどこにも「水平に向かって押す」との表記はありませんが、「足踏み方向に押す」という指示を無意識に「足踏み方向に(水平の角度で)押す」のだと勘違いしている方が散見されます。

 

完全に水平を保ったままで押し開こうとすると、力が入りにくい上に姿勢が崩れてしまいかねません。

 

上級者の引き分けを参考にしてみてみると、彼らは

  • 「ナナメ上」の角度に力を加えて押し開いている

ことが確認できます。

 

引き分けの際に弓を向ける「方向」と、押し開くために力を加える「角度」は全く別の話なのだということを頭に入れておくだけでも、結果は違ってくるはずです。

 

このように知識があることで、対策をすることができます。

 

その知識の有無が上級者と初心者の大きな違いです。

 

詳しくはこちらをご覧ください。

 

 

【それでも弓道の引き分けが辛いときは】

 

コツを守っているはずなのに、それでも引き分けが辛い…という方もいることでしょう。

 

上手くいかないというよりも「辛い」と感じるようなら、

  • 「パワー不足」

  • 「パワーの使い方を間違っている」

可能性があります。

 

パワー不足であれば、筋トレを行って筋力自体を向上させるだけで改善するでしょう。

 

弓力を弱めるというのもひとつの手ですが、長期的にみるとある程度は筋力もつけておいたほうが有利です。

 

パワーの使い道を間違っているというのは、例えば「腕だけで引っ張っている」というようなケースです。

 

たとえ達人であっても、引き分けを「手首の力だけ」とか「二の腕の力だけ」なんて考え方で行うことはできません。

 

自分の体の使い方を客観視して、本当に正しく力が使えているのかチェックしてみるのもよいでしょう。

 

おすすめの筋トレ方法はこちらをご覧ください。

 

 

弓道引き分け解説動画

 

 

このように弓道上達のためには正しい知識と技術の取得が大切です。

 

上達のための正しい知識を習得するにはこちらをご覧ください。

 

 

弓道で上達する方法


弓道で上達していくためには、
  • 基本的な知識
  • コツ
  • 練習方法
などを知っておく必要があります。
それらを知っていることで、指導された内容を深く理解でき、記録を伸ばすことにつながるでしょう。
そのような基本的な知識やコツ、練習方法を無料メールマガジンで配信しております。
ぜひご登録ください。

弓道で上達していくには
  • 一流の人がどのような練習や考え方をしているのか?
  • 一流の指導者がどこをポイントとして指導しているのか?
を知ることが、一番の近道です。
それらを知ることができる、おすすめのDVDがこちらです。
ぜひご覧ください。
弓道上達革命
増渕先生のDVD「弓道上達革命」では、上手い弓道家全てに共通している
  • 『手の内』
  • 『射形の美しさ』
  • 『集中力と精神力』
  • 『射技の美しさ』
  • 『離れでの理想的なタイミング』
  • 『体配の極意』
など、上手い弓道家に必要な「全て」を、このDVDプログラムで強化&改善することができます。

弓道上達革命 〜初心者と指導者向け〜【天皇杯覇者 教士七段 増渕敦人監修】DVD2枚組

弓道射法八節習得プログラム
土佐正明先生の「弓道射法八節習得プログラム」では
  • 中・貫・久に関する悩みの解消
  • 思い描いた通りの動作が習得できる
  • 射法技術の向上
  • 皆中の喜びを知る
  • 武道精神がより培われる
など、シンプルでありながら重要素がいっぱい詰まったプログラムとなっています。

弓道射法八節習得プログラム〜射法八節を習得して中・貫・久を鍛え試合に勝つ方法〜【天皇杯覇者 土佐正明 監修】

弓道上達の極意
松尾先生の「弓道上達の極意」では
  • 「的中率を上げるための方法」
  • 「早気を解消する方法」
  • 「正しい射法八節」
  • 「正しい道具の扱い方」
  • 「結果につながる指導方法と練習方法」
など、弓道に必要な全てをこのプログラムで強化&改善できるようになっています。

弓道上達の極意〜的中率アップの練習法〜【筑波大学体育会弓道部部長 松尾牧則 監修】

関連ページ

弓道で知っておきたい遠的と近的のフォームやコツの違いとは?
現代の弓道には、大きく「近的」と「遠的」の2種類があります。 礼儀作法や競技規則は原則として同じですが、近的と遠的にはコツや考え方といった点で様々な違いがあることを理解しておきましょう。 的の大きさも近的で直径36センチ、遠的で100センチと異なりますので、実際に挑戦してみると近的と遠的には見た目以上に差があることを実感できるかと思います。 一概にどちらが難しいという話ではなく、近的が得意という弓士もいれば、遠的のほうが得意だという弓士もいらっしゃいます。
前離れになってしまう原因は?弓道の上達を阻害する厄介な射癖について
前離れは非常に厄介な斜壁のひとつで、一度ついてしまうと簡単には直りません。 練習をしているうちに自然に直ったというケースは稀で、前離れになっていると感じたらそれ相応の改善策を取る必要があるのです。 改善策にもいろいろありますが、まずは前離れに至った「原因」をしっかり確認しておいたほうがよいでしょう。
弓道における「角見」の考え方と改善法について
角見とは、手の内を整えた際に弓の内竹右角に接する点のことを指します。 弓道の動作では角見の使い方が重要視されます。 その理由は、弓手の力を効率よく運用するためには角見を上手く使う必要が生じるからです。弓道をやっていれば、誰でも一度は「もっと角見を利かせろ」と指導された経験があるのではないでしょうか? その感覚がいまひとつ理解できなかった方は、親指の付け根を使って「捻り」を発生させることだと噛み砕いて考えてみましょう。
弓道射の良否を決定する離れがうまくいかない3つの原因と対策とは?
射法八節の七節にあたる「離れ」は、射の良否を決定づける大きな要素のひとつです。 たとえ会までが完璧にできていたとしても、離れが上手くいかなければ矢を真っすぐに飛ばすことすら難しいでしょう。 弓道において大切な離れという動作ですが、ご存知の通り悪い「射癖」のつきやすい段階でもあります。 前離れ・ゆるみ離れ・すくい離れ等々…細かいものまで数え上げればキリがないほどです。 そこで今回は、様々な「離れが上手くいかない原因」とその対策について解説していきたいと思います。 近頃、離れが思うようにできていないと感じている方は、ぜひ参考にしてみてください。
弓道初心者に多い押手のブレを改善して的中率を上げる方法とは?
弓道の世界には、数えきれないほど多くの射癖があります。 今回は多様な射癖のなかから、特に初心者に多い「押手のブレ」について解説していきたいと思います。
弓道射癖を多く生み出す大三で注意したい肩の使い方とは?
射法八節における打起しと引分けの間に存在する「大三」。 弓を三分の一ほど押し開いて力の入れ具合を保持する…という、素人目には実行していることが分かりにくいほど地味な工程です。 しかし弓道に携わっている方ならば、誰しも大三の重要性については身をもってご存知のことでしょう。 長くなってしまうので大三の重要性についての解説は省略しますが、要は「引分けをスムーズに行う」というのが大三の目的であるわけです。そして大三に関わる射癖の多くは、「肩の使い方」と密接な関係があることも特徴です。解説していきます。