弓道射癖を多く生み出す大三で注意したい肩の使い方とは?

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【弓道の大三と肩の使い方には密接な関係がある】

弓道の大三における肩の使い方

射法八節における打起しと引分けの間に存在する「大三」。

 

弓を三分の一ほど押し開いて力の入れ具合を保持する…という、素人目には実行していることが分かりにくいほど地味な工程です。

 

しかし弓道に携わっている方ならば、誰しも大三の重要性については身をもってご存知のことでしょう。

 

長くなってしまうので大三の重要性についての解説は省略しますが、要は「引分けをスムーズに行う」というのが大三の目的であるわけです。

 

完成度の高い射を行うためには欠かせないくだりですが、大三が苦手だという弓士は少なくありません。

 

  • 手首の曲がり
  • ひき肩
  • 鳥打ち

等、大三を行う上で発生しうる射癖の種類の多さが、その難易度を物語っています。

 

大三は正しい手順と力加減で行わなければ、厄介な射癖を生む要因になりかねないのです。

 

そして大三に関わる射癖の多くは、「肩の使い方」と密接な関係があることも特徴です。

 

これは弓を構えた状態で力を保持するという大三の特性上、どうしても肩に負担がかかってしまうことが多くなるためです。

 

しかし逆にいえば、適切な肩の使い方さえ覚えてしまえば大三は上手くいきやすくなるということでもあります。

 

 

 

【弓道の大三を上手く行うには肩甲骨を意識すべし】

 

大三と肩の使い方には密接な関係があると言いましたが、人間の肩というものはそれ単独で動くものではありません。

 

無理に肩だけを動かそうとすると不格好になってしまうので、肩というよりも

  • 「肩甲骨」の使い方を意識するほうがより的確

です。

 

大三を行うときには腕に力が入りますが、腕だけで大三をするのではなく

  • 肩甲骨を入れて大三をするという感覚

を身に着けてください。

 

「腕だけ」を意識していると肩周りの筋肉が硬直してしまい、肩甲骨が動きにくくなってしまいます。

 

このままでは引分けを行うとき、腕の可動域が大きく狭まってしまいます。

 

そのため、腕で大三を行うのではなく肩甲骨を含めた肩回り全体の動きを意識することが重要になってくるのです。

 

肩甲骨は力を加えるというよりも、「柔らかく使う」というイメージのほうがいいですね。

 

そうすれば、大三から引分けに移る際にも余計な力みを持ちこまずに済みます。

 

いきなり肩だけを動かそうとしても上手くいきませんが、その始点である肩甲骨を柔らかく使う意識を持てば腕の可動域も自然と広がりますよ。

 

もともと体が固い方は、肩甲骨の使い方がいまひとつ理解できないかもしれません。

 

肩回りの動きが鈍いというのは弓士にとってマイナスにしかなりませんので、練習前にストレッチをして肩を柔らかくしていきましょう。

 

生まれつきの骨の可動域の差も多少はありますが、ほとんどの人は一般的なストレッチだけでも弓道を修めるのに充分な肩を作ることができるはずです。

 

 

大三の解説動画

 

 

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