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ポイント1.末弭を天井に向かって垂直に向けよう
具体的には、
- 末弭（うらはず）が天井に向かって垂直になるように真っすぐ行う
ようにします。
末弭が天井に対して垂直を向いているということは、弦が天井に対して垂直になっているということでもあります。
経験の浅い人は握をま真っ直ぐに持ってしまいがちですが、握を基準にして合わせようとすると、どうしても弦の角度がズレてしまいます。
感覚が掴みにくいという方は、自分が打起しをしている姿をムービーに収めて確認してみましょう。
横から確認したとき、末弭が天井に対して垂直に、矢が地面に対して平行になっていれば、正しい姿勢が取れていると考えてよいでしょう。
もしも弓が傾いているようであれば、何度も打起しをやり直して正しい姿勢が身に着くまで練習を重ねてください。
ポイント2.馬手の方が弓手よりも少し上にくる
弓道の教本にはよく「両こぶしが同じ高さになるように打起しを行う」とあります。
しかし両こぶしは全く同じ高さにそろえるよりも、厳密に言えば
- 「馬手を少し上にズラした状態」
のほうが弓の角度が安定します。
半信半疑に思った方は、実際に打起しの姿勢を取ってみてください。
「末弭を天井に向かって垂直に向ける」というポイントを守ろうとすると、地面と平行に矢を引くためには、馬手をこぶし半個分くらい上にする必要があることに気が付くと思います。
馬鹿正直に両こぶしを同じ高さに合わせると、末弭が斜めになってしまうため、矢が真っ直ぐ飛んでいかなくなってしまいます。
かといって、こぶしの高さをズラしすぎるのも問題です。
こぶしの高さをズラしすぎると、今度は弓が下向きになってしまうので、余計に的中率を下げる結果となります。
しっかりと末弭を垂直に保ったままで矢を水平に構えることのできるよう、「末弭の角度」と「両こぶしの高さ」の折り合いがつく角度を探してみてください。
ポイント3.羽引きは手先ではなく上体で行う
羽引き（?引き）を行う際の肘の曲げ具合も非常に重要な要素です。
打ち起こす直前の一瞬の動作ですが、羽引きをおろそかにしていては、的中率の向上も望めません。
一応説明しておくと、羽引きは握りの部分にかかった羽を1㎝ほど後ろに引く動作のことです。
打起しのために矢をつがえた状態にすると、握の部分に少しだけ羽がかかってしまうのが普通です。
この羽を弓から引き抜くための動作のことを羽引きといいます。
ほんのわずかな動作なので、指先で引っ張ってしまっている方もいるかもしれませんが、
- 羽引きは「上体の動き」でコントロールする
のが正解です。
手先で引っ張るのではなく、少しだけ胸を張るようにして上体を起こすことで、自然な形で羽引きを行うことができます。
この工程で引くべきはほんの1㎝程度なので、矢をつがえたまま上体を起こすだけでも1㎝ほど張りができるのです。
ポイント4.打ち起こす時には手首を柔らかく！
いよいよ弓を打ち起こそうという瞬間には、手首の柔らかさに気を使いましょう。
初めての大会で緊張している人などにありがちなのですが、手首がガチガチに固まった状態で打ち起こすと良い結果は出ません。
弓を上げたとき、手首が固い状態だと弓が斜めに傾いてしまいます。
ポイント1でご説明したように、打起しを行うときは「末弭が天井に向かって垂直になるように」しなければなりません。
しかし手首がガチガチに固まった状態だと、上げた腕に連動して弓が傾いてしまうので、せっかく合わせた弓の角度が台無しになってしまうのです。
腕を上げても、下ろしても、常に末弭は天井へ一直線に向いていなければなりません。
体や腕の動作に引っ張られて弓が傾かないようにするためには、
- 手首を柔らかく使って弓の角度を微調整する必要がある
のです。
柔軟な手首の使い方を意識して打起しを行えば、それだけでも見栄えが良くなるはずですよ。
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