弓道手の内での代表的な4つのトラブルと改善方法とは?

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手の内トラブル発生!早く直したい方に

起こりがちな手の内トラブルとその対処法3つ

弓道の稽古をしていくと必ず起こるのが、手の内の悩み。

 

「天文筋に沿って弓を締め…」と基本はわかってはいるものの、稽古していくうちに押手が力んでしまったり、弓返りに気を取られたりして、なかなか理論通りには行かなかったりしますよね。

 

そうして稽古していくうちに、気付けば手のひらの皮が剥けたり押手に痛みを感じたりして、手の内を整えるための稽古が辛くなってきます。

 

そこで今回は手の内にお悩みの方に向けて、トラブル別に手の内の改善方法をご紹介します。

 

手の内はとても繊細で、正面打ち起こし・斜面打ち起こし等の流派による違いや、人それぞれの手の形の違いもあるため、以下の方法が一概に正しいとは言えませんが、手の内にお悩みの方は参考程度に確認してみてください。

 

手の内トラブル@:親指が痛い

「会のとき親指の骨にあたって痛い」という感覚がある方は、手の内を握りすぎている可能性があります。

 

  • 「弓は握るのではなく、締めるもの」

と言われたりしますが、弓返りを意識し過ぎたり、虎口の皮を巻き込もうとし過ぎたりすることで、すっかり弓を握ってしまう方も多いです。

 

握るというよりも、

  • 弓を「締める」「包む」という感覚

で、余裕を持った手の内の練習をしてみましょう。

 

 

手の内トラブルA:矢で擦れる

親指が矢で擦れるという場合、

  • 押手親指が反りすぎていたり
  • 勝手が力み過ぎたり

していることが考えられます。

 

会のときに勝手を捻りすぎると、矢で押手親指を擦ってしまうだけでなく、矢や籐も擦れて傷んでしまいます。

 

また、肩が力んで会の伸びが減り、矢飛びが悪くなったり、弦音が悪くなったりする原因にもなります。

 

そのため勝手の力を抜くためにも、打ち起こしの高さや肩の落とし具合などから射形を振り返ってみましょう。

 

手の内トラブルB:小指の皮がめくれる・マメが出来る

押手の小指にマメができたり、マメがつぶれて皮が捲れたりするのも、よくあるトラブルの1つです。

 

手の内を整える際は、虎口と天文筋を弓にあてるようにしますが、この
天文筋がズレていると小指の付け根部分にマメが出来てしまいます。

 

ただし、手の内が整っていても小指付け根にマメが出来ることもあります。

 

そのため、小指の付け根にマメが出来そうだと感じたら、会のときに天文筋に沿っているかどうかを指導者に確認してもらい、もし天文筋がズレていたら直すようにしましょう。

 

手の内トラブルC:虎口が痛い

親指と人差し指の付け根の間の皮である、虎口。

 

打ち起こしから会にかけて弓を巻き込んでいく皮ですが、何本も弓を引いているうちにヒリヒリと痛んだり、時には皮が捲れたりします。

 

しかし、

  • 虎口の皮が捲れるのは、手の内が出来ている証

なのです。

 

そのため、虎口が痛いからといって手の内を変更・改善する必要はありません。

 

虎口の皮は徐々に固くなっていくため、その調子で虎口の皮を厚く丈夫に育てていくことが大切です。

 

虎口の皮が育つと、全く痛みもなく弓を引けるようになります。

 

しかし虎口の皮が痛いのは辛いので、

  • 筆粉を多めに付けてみる
  • 稽古で一気に本数を引き過ぎない

といった対策をしてみましょう。

 

手の内を整えて、射に自信を

弓道の稽古を行う上で避けて通れないのが手の内。

 

的中に大きく関わる重要なポイントだからこそ「手の内は人に見せない」といった慣用句としても現代でも使われていますよね。

 

手の内を整えるための感覚醸成にも時間がかかったり、指の皮が捲れたりといったトラブルも起きやすく、難しいところではあります。

 

手の内の稽古は、たとえ時間をかけてでも的中率が下がってでも、直すべき重要なポイントです。

 

手の内の崩れを、自分だけで解決するのは難しいので、弓道の指導者に教えを仰いでみましょう。

 

弓道人として、今の一時的な的中や弓返りのカッコよさにとらわれず、正しい手の内を身につけて行きたいですね。

 

 

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