弓道の腕を払う具体的な原因と対策とは?恐怖心ができる前の対策が重要!

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恐怖心で弓道ができなくなる前に対策を!腕を払う原因と対策

恐怖心で弓道ができなくなる前に対策を!腕を払う原因と対策

離れの瞬間に弦が腕にあたると、弓道に対する恐怖心が生まれることもあります。

 

たとえ恐怖心の中で弓を引き続けることができたとしても、腕に弦があたることによって矢飛びに影響が出たり、痛みによって不自然な射形になってしまうこともあるでしょう。

 

腕を払ってしまう原因はさまざまです。

 

そこで今回は、

  • なぜ腕を払ってしまうのか
  • また腕を払わないようにするためにはどうすればいいのか

確認していきましょう。

 

なぜ腕を払ってしまうのか

腕を払ってしまう原因は、弦があたる場所によって異なります。

 

弦があたる場所別に原因を確認しましょう。

 

手首あたりで打つ場合

離れの時手首の近くに弦があたる場合、

  • 弓と弦の間の幅が狭いことが原因

である可能性があります。

 

矢と弦の間の幅は15?16cm間に収めると、矢の勢いが出やすく、弦や弓も長持ちします。

 

しかし、この弦と弓の間隔が狭すぎると、離れの時に弦が戻りすぎて手首付近を払う原因になります。

 

前腕部分を打つ場合

前腕部分を打つ原因は、

  • 手の内のつくりが影響している

可能性が高いと考えられます。

 

手の内のつくりがしっかりできている場合、弓にひねりが加わります。

 

そして弓に加わる力によって、離れのあと弦は体の外側を通るように戻っていきます。

 

しかし、ベタ押しのように手の内のつくりがしっかりできていないと、弓に十分なひねりが加わりません。

 

その結果弦が体の外側ではなく、直線上に戻るようになるため腕を打つ原因となってしまうのです。

 

 

肘あたりを打つ場合

肘あたりに弦があたる場合、

  • 左腕のひねりが十分ではないことが原因

である可能性があります。

 

弦が戻る直線上に、左肘が入り込んでしまうため弦があたります。

 

 

腕を払わなくなる対策や練習

腕を払う原因は分かりました。

 

では具体的にどうすれば、腕を払うことなく離れを行なうことができるのでしょうか。

 

次のような方法で対策を行なってみましょう。

 

弦輪の調整

腕を払う原因の一つに「弓と弦の感覚が狭すぎる」というものがありました。

 

適正な弓と弦の間隔は15?16cm程度であるということも説明しましたが、この基準より間隔が狭い場合は、適正な間隔になるように調整が必要です。

 

弓と弦の間隔は、弦の弓にかける部分である「弦輪」を作る位置を変える、もしくは大きさを変えることによって調整することができます。

 

狭すぎる間隔を広げるためには、弦輪の位置を今までの位置より下の部分で作るようにしましょう。

 

下へ移動させることが難しい場合は、下の部分で弦輪を小さく作りましょう。

 

弦と弓の間隔が広がり、腕を払う確率がぐっと少なくなるはずです。

 

弓と弦のサイズ確認

弦輪を調整することによって、弦と弓の間隔を1cm程度調整することが可能です。

 

しかしそれ以上の間隔が空いている場合、弓と弦のサイズが合っていない可能性があります。

 

弓にはサイズがいくつもあり、そのサイズは矢束(喉仏から腕を伸ばした時の指の先までの長さ)によって変わります。

 

この矢束が90cm以上であれば227cm以上の弓を使うことになりますが、このサイズの弓を「伸び寸」と呼び、矢束が90cm未満の時に使用する221cmの弓を「並寸」と呼びます。

 

そして弦にも、それぞれの弓に合わせたサイズがあります。

 

仮に弓が並であるにも関わらず、伸び寸用の弦を張っている場合、どんなに弦輪を調整しても、弓と弦の間隔を適正な範囲に合わせることができません。

 

まだ弓道を始めたばかりだと、間違えて弦を購入してしまうということもあるため注意しましょう。

 

 

弓をまっすぐ押す

弦が体の外側を通るようにするためには、弓をまっすぐ押すことを意識する必要があります。

 

しかし、「まっすぐ押すように」と言うと、ベタ押しになってしまう人もいます。

 

これは逆に弓の回転を妨げるため、弦が体の外側を通る動きができず、腕に弦があたり続けることになります。

 

「弓をまっすぐ押す」とは、腕からの押す力を弓にまっすぐ伝えることですが、そのためには左側木(弓の左側の角)に沿うように天紋筋(手の平を90度に曲げた時に曲がる部分)を当て、その状態で虎口(親指と人差し指の間の曲がる部分)で弓を押し込みます。

 

しっかりと虎口で押し込むことができている場合、親指の付け根あたりから弓を回転させるように力が加わるため、弦が戻るときに体の外側を通るようになります。

 

握りを握りすぎない

離れの時に弦がうまく体の外側を通るようにするには、弓の回転が必要です。

 

そして弓を回転させるためには、弓の握り部分が動けるだけのゆとりが必要になります。

 

そのため会の時には、握り部分と手の接地面積を減らさなくてはいけません。

 

具体的には中指、薬指は弓に軽く添えるだけで力が極力入らないようにしましょう。

 

ただし、小指だけは巻きつけるように握り部分を掴んでください。

 

小指を握り部分に巻きつけるようにすると、腕の下の部分の筋肉が使われやすくなり、その力によって手首が曲がりにくくなります。

 

手首が固定されると、離れの時に腕の力をまっすぐに伝えられるようになり、安定した矢飛びにもつながります。

 

 

恐怖心、痛み対策

腕を払わないようにする方法は数多くありますが、なかには一朝一夕では改善が難しいことが原因となっていることもあります。

 

しかし、練習しなければいつまでも腕を払い続けることになります。

 

そのため弓を引くことになりますが、この時腕を払う瞬間の痛みを思い出し、今までの射形を維持できない人もいることでしょう。

 

最悪、恐怖心から弓を引けなくなる人もいます。

 

そこで恐怖心を少しでも和らげるために、サポーターを巻いて、腕に弦が当たっても痛くないようにすることも大切です。

 

それでも恐怖心が消えない場合は、ゴム弓で「これだけ練習すれば大丈夫」と徹底的に練習をやり直し、自信によって払拭するようにしましょう。

 

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まとめ

弦で腕を払ってしまうと、人によっては弓を引くことに対する恐怖心が生まれてしまうこともあります。

 

しかしその原因をはっきり理解し、取れる対策と練習をおこなうことで、腕を払うことは次第になくなります。

 

恐怖心でなかなか弓を引けない場合も、ゴム弓とサポーターによる痛み対策で、少しずつ払拭できるため、焦らず、少しずつ練習していくようにしましょう。

 

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